こんにちは!統計ブロガーのにっしーです!
世の中にはデータがあふれており、「こんなところにも統計学が潜んでいたんだ!」という事例が意外とたくさんあります。
そこで今回は、私たちの身近に潜む統計の事例を集めてみました!
この記事を読むと、以下のことが分かるようになります!
この記事を読むと分かること
- 統計学とはなにか
- 意外と身近にあふれる統計学の活用事例
是非最後まで楽しんで読んでいただけますと幸いです!
統計学とは
統計学とは計測したデータの性質を予測する学問です。
統計学では取り扱うデータによって、下記の2種類の方法を使い分けてデータの性質を予測します。
- 計測データをまとめて平均値や傾向を見ることで、データの性質を調べる方法
- 膨大なデータの中から一部を抜き出し、抜き出したデータの性質を調べることで膨大なデータの性質を予測する方法
1つ目の方法は「記述統計」といいます。
記述統計を用いることで、ばらつきの大きいデータの特性を分析することができます。
分析した上で何か課題がある場合には、適切な解決策を考えることも可能です。
2つ目の方法は「推測統計」といいます。
推測統計を用いることで、全部は処理しきれないほどの膨大なデータの性質を予測できます。
しかし、推測統計を使えば完璧にデータの性質を予測できるわけではありません。
調べる時期、時間などによってデータの性質が少しずつ変わる可能性があります。
そのため推測統計を行う場合は、継続的にデータの予測を行う必要があります。
日常生活に潜む統計学の事例10選
統計学は、私たちが日常生活で目にする多くのものに活用されています。
ここからは日常生活に潜む統計学の事例を、10選紹介します。
学力テスト結果
日常生活に用いられている統計学の代表例が、学力テスト結果です。
学力テスト結果がまとめられる際、各教科や合計点の平均値や偏差値が算出されます。
テストを受けた学生は、テストの平均値や偏差値を見ることで、自分の学力が全体と比べてどのぐらいの水準なのか確かめられます。
また、テストを実施した教師たちはテストの平均点や点数分布から、テストの難易度や各生徒の学力を知ることが可能です。
テスト結果をもとに次回テストの難易度調整や、授業方針の変更もできます。
野球選手の分析
統計学はスポーツでもよく用いられます。特に野球は、統計学が利用されていることがわかりやすいスポーツです。
スポーツニュースでは、ピッチャーの防御率やバッターの打率がよく取り上げられています。
野球チーム内では、対戦相手のピッチャーがストレートを投げる割合や、あるバッターの左ピッチャーに対する打率などを調べ、戦略を立てることもあります。
野球以外にもサッカーの場合は、各選手やチームのボール保有率などから、相手チームの分析や戦略立てが可能です。
競馬の勝率分析
統計学がよく用いられる娯楽の一つに、ギャンブルが挙げられます。
ギャンブルの中でも競馬はあらゆる統計データが絡んでいます。
まず、競馬で用いられる「オッズ」です。
各競走馬のオッズは、レースに勝った時の馬券購入者に支払われる金額を、馬券が購入された枚数で割ることで算出されます。
そのためオッズが低い馬ほど、人気が高くレースで勝利しやすい馬と言えます。
競馬に精通している人は、各競走馬のコース別の勝率などを調べて馬券を購入することがあります。
馬にも得意コースや不得意コースがあるため、特定のコースで勝率が高いこともあります。
アンケート調査の結果
インターネットなどで行われているアンケート調査の結果をまとめる際にも、統計学が用いられます。
ここでは、幅広い世代に対する収入に関するアンケート結果を例にあげます。
このようなアンケートでは、年代別の収入の平均値や男女別の収入の平均値などが算出、比較されるでしょう。
前のアンケート結果がある場合は、前の結果との比較も行われます。
前と今回のアンケート結果を比較することで、過去と比べて現在がどのような状況であるかを相対的に分析することが可能です。
収入に関するアンケートの場合、今年の収入が過去の結果と比べて低いと、「収入が下がり続けている」とニュースなどで表現されます。
交通機関の運行計画
統計学は、交通機関の運行計画を立てる際にも用いられます。
電車を例にあげると、駅や路線、時間別で乗降者数を調べることで、どのぐらいの頻度で電車を運行するのが適切なのかを考えることが可能です。
また、乗降車数などのデータをもとに、路線の変更や駅の増設なども行われています。
テレビ視聴率
テレビ視聴率の算出にも統計学が使われています。
視聴率の調査は、全ての世帯のテレビに対して行われているわけではありません。
モニターの世帯に専用の計測器をつけて、モニター世帯のみを対象に視聴率が調査されています。
なお、ラジオにも同じような調査方法が用いられています。
また、テレビ視聴率が計測されるのは1分ごとです。
そのため、「瞬間最高視聴率」というのはその時一瞬の視聴率ではなく、1分間の視聴率です。
テレビ視聴率の算出方法は「統計学とは」で述べた2種類の方法のうちの推測統計、一部のデータから膨大なデータの性質を調べる方法に当てはまります。
関連記事→【統計学】視聴率の計算方法を知っていますか?視聴率で学ぶ標本調査の仕組み
天気予報
天気予報にも統計学が利用されています。
天気を予報する一つの手段として、天気出現率があります。
天気出現率とは、30年分の天気の観測データを元に、特定の地域や月に対して、晴れやくもり、雨、雪の日がどれぐらいの確率で出現するかを表したものです。
普段の気象予報も、雲の動きや過去の統計を複合的に分析して行われます。
特に降水確率は過去の統計がそのまま活かされています。
降水確率は天気出現率から計算された数値です。
降水確率40%という場合は、天気出現率で雨や雪が降る確率が40%ということです。
降水確率0%だとしても、それは過去の統計を参考にして算出された数値であるため、雨が降る可能性があります。
関連記事→降水確率0%でも雨が降ることがある!?天気予報と統計学の意外なつながりをご紹介!
占い
占いには様々な種類がありますが、統計学に基づいて運勢を占っている事例があります。
(※ただし、「占いは統計学である」とは言えないのでご注意ください。)
おひつじ座の人は4月にくじに当たる確率が高いなど、ある分野に属する人が特定の期間に起こす可能性の高いことを根拠に運勢を決める方法があります。
この占い方法は、ネット上で生年月日を入力することで運勢を占えるサイトでよく使われている手法です。
全ての占いが統計学に基づいていると断言はできません。
企業の売上予測
企業の売上予測にも統計学が利用されています。
年単位や月単位の売上を分析することで、どのような時期に売上が上がるのかなどを予測できます。
企業の過去の売上から、どのような売り方をした時に売上が高いかなどの予測も可能です。
企業の経営について課題を探し、解決策を提案する仕事であるコンサルティングは、企業の売上を統計学的に分析することが多いです。
現在ではIT技術を駆使して様々なデータを集計し、多角的に企業の売上予測ができるようになっています。
病気の感染者数予測
病気の感染者数予測にも統計学が利用されています。
現在も猛威を奮っているコロナウイルスの感染者数予測は、今までの感染者数の推移や、どのような曜日、季節に感染者が増えるかなどを元に行われています。
また、インフルエンザの患者数なども予測され続けています。
患者数を予測することで、ワクチンの製造数を調整することが可能です。
そのため、ワクチンを過剰な製造を防いだり、ワクチンが足りないといった事態を防いだりできます。
まとめ
今回は統計学の概要、日常生活で統計学が使用されている事例10選を紹介しました。
意外なところで統計学が使われていると感じた方が、多いかもしれません。
統計学を学ぶことで、普段生活で目にするグラフや表の見方が変わるかもしれません。
統計学に興味がある方は、日常生活で目にするような身近な事例から勉強してみてください!
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