今回は、天気予報の降水確率と統計学の関係についてお話していきます。
私たちが毎日のように目にする天気予報。
風の強さや気温など様々な項目がありますが、特に注目されるのは降水確率ではないでしょうか。
それによって、出かけるときに傘を持っていくかどうかが変わってきますからね。
さてそんな天気予報ですが、実は統計学と密接な関係があります。
今回は、そんな天気予報と統計学のつながりについてお話していきます。
天気予報とは
そもそも天気予報とは何なのか、気象庁のHPから見ていきましょう。
一般的に皆さんが天気予報と呼んでいるもので、正式には「府県天気予報」といいます。「府県予報区」を地域ごとに細分した「一次細分区域」単位で、毎日5時、11時、17時に発表します。また、天気が急変したときには随時修正して発表します。発表内容は、今日・明日・明後日の天気と風と波、明日までの6時間ごとの降水確率と最高・最低気温の予想です。
(国土交通省 気象庁HPより)https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/yoho.html
降水確率
予報区内で1mm以上の雨の降る確率を、6時間毎に10%単位で発表します。例えば、18時から24時までの降水確率が20%というのは、その期間に1mm以上の雨の降る可能性が100回中20回あるという意味です。確率が高いと雨量が多くなるという意味ではありません。
(国土交通省 気象庁HPより)https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/yoho.html
降水確率の計算方法
前項でご紹介した通り、降水確率は予報区内で1mm以上の雨の降る確率を表しています。
そもそも確率とは、「試行を行ったときに、特定の結果がおきる回数の割合」のこと。
そのため、確率のとる値は0から1(0%~100%)の範囲となり、降水確率も同様の範囲をとります。
そんな降水確率はいったいどのようにして求められているのか。
少し見ていきましょう。
降水確率は、過去のデータから算出している!
降水確率は、過去の膨大なデータから算出されるものです。
算出方法は以下の通りです。
降水確率の算出方法
- 予報区域内を細かいブロックに分ける。
- そのブロック内の天気に関する項目(温度・湿度・気圧・風力など)を測定。
- 過去のデータから現状と似たパターンを抽出。
- 「そのパターンの時に、100回中何回雨が降るのか」を計算する。
降水確率0%でも雨が降る理由
実は降水確率の0%は、可能性が0と言うことを示しているんじゃないんだ。
つまり降水確率0%というのは、実際には「0~5%未満」ということを示していることになる。
だから降水確率0%でも、絶対に雨が降らないわけというわけじゃないんだ。
同じ理由で、降水確率100%(実際は95%~100%)も確実に雨が降るわけでもないから覚えておいてね!
天気予報の的中率
天気予報は、蓄積した過去の膨大な天気データをもとに未来の天気を予測するという点で、統計学の強みを生かしたものです。
そして、蓄積した過去のデータを利用するということは、年を重ねるごとにデータ数が増えていくということでもあります。
統計学的には、データ数が増えれば増えるほど、本来の正しい確率に近づいていきます。
そのため、毎日毎日少しずつですが天気予報の精度は上がっているということになります。
実際に、気象庁が公開している天気予報の的中率データを見てみましょう。
昔の天気予報よりも今の天気予報の方が的中率が高いというのは明らかですね!
これぞ統計の力って感じです。
天気予報と統計学のつながりについてのお話でした!
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