データ分析

データ分析実施の流れを分かりやすく解説 正しくビッグデータを活用して売上アップにつなげる方法を分かりやすく解説

こんにちは。統計ブロガーのにっしーです。この記事を読むと、以下のことが分かるようになります!

この記事を読むと分かること

  • なぜデータ分析が重要か
  • 具体的なデータ分析の手順
  • データ分析時に注意すること
  • データ分析活用例

ビジネスの課題を発見し、改善につなげていくためには、データ分析は不可欠です。

しかし、正しいデータ分析の方法や流れについて、意外と知らない方も少なくないと思います。

データ分析ができると、ビジネス現場での改善の精度が高まります。

是非この機会にしっかり身につけましょう!

ビジネスにおけるデータ分析の重要性

企業が保有しているデータには新たなビジネスチャンスを掴むためのヒントになる情報がたくさん眠っています。

しかし、データに関する知見や専門性がなければ、正しいデータ分析を行い、結果の解釈をし、施策に落とし込むところまでなかなかできないのが実情です。

データ分析の重要性が高まる中で、大企業ではデータ専門の部署を作って対策しているところもありますが、多くの中小企業では、なかなかデータ分析専門の人材を育てるのは難しく、まだまだデータの正しい活用が行われている会社も少ないと思います。

しかし、データ分析を正しく行えるようになると、他社が発見できていないビジネスチャンスを掴める可能性が高まります。

現代のビジネスにおいて、質の高いデータ分析は、新たなビジネスチャンスの発見や競合他社と差をつけることにつなげるために必須といえることでしょう。

そこで今回の記事では、少しでも正しいデータ分析ができるように、データ分析の基本的な流れについてご紹介します。

まずはこちらの流れを意識して、自社の内部に眠るデータをどのようにすれば有効活用できるかを考えてみてください!

データ分析の基本的な流れ

まず、データ分析の基本的な流れをご紹介します。

大きく分けると、データ分析は以下の6つの手順に分かれます。

データ分析の基本的な流れ

  1. データ分析の目的の明確化
  2. 有力な仮説の絞り込み
  3. データ分析方法の選択
  4. データ収集
  5. 分析の実行
  6. 分析結果の評価

それぞれの段階について詳しく見ていきましょう!

1 データ分析の目的の明確化

ずは、データ分析の目的を明確に決めます。

データ分析に慣れていない方ですと、目的が不明瞭なままデータ分析が進み、結局知りたかった分析結果が得られないという失敗パターンが多いです。

特に、今あるデータ起点で分析を進めてしまうと、そこから得られる結果からは、知りたい情報は得られないというパターンもあります。

データ分析の目的を具体的に決めて、その目的に対して最適なデータ分析の手順を踏むことが重要です。

もし最初から明確な目的を決めることが難しい場合は、「今月の売上は減少傾向にあるのか、それとも増加傾向にあるのかを知りたい」のような、大ざっぱな目的でもかまいません。

データ分析の回数を重ねれば、明確な目的を立てられるようになります。

目的起点で考えることで、どのようなデータが必要になってくるのか、そのデータはすでに確認できるのか、どのようにすれば入手できるのかといったように本当に必要なデータを考えることができるようになります。

そうすることで、有意義なデータ分析を行うことができるようになります。

そのため、まずは目的を設定したうえで、次のステップに進みましょう。

2 有力な仮説の絞り込み

次に、目的に対応するデータ分析結果の有力な仮説を考えます。

ECサイトを例に考えると、「売上=アクセス数×CVR(購入率)×購入単価」と細分化することができます。

そうすると、売上を上げるための仮説を立てることができます。

・アクセス数を増やしたい
→広告を出す?SEO対策をする?MAを導入する?
→現状どのくらいでどこまで増やせばいいのかを知りたい
→まずはGoogleAnalyticsでアクセスデータを取得する

・CVRを上げる
→ホームページの導線が悪い?カゴ落ち率が高い?(購入の最後の一押しになる文言が必要?)
→現状どのくらいでどこまで増やせばいいのかを知りたい
→カートシステムとGAからアクセス数と購入件数を取得する

・購入単価を上げたい
→セット売りにする?合わせ買い商品を分析し、適切なレコメンドを行う?
→現状どのくらいでどこまで増やせばいいのかを知りたい
→カートシステムからデータを取得する

このように目的を達成するための必要な要素を細分化して考えることで、適切な仮説を考えることができ、その検証に必要なデータを把握することができるようになります。

データ分析のトレーニングという観点でも、データ分析を行いながらの仮説の絞り込みはデータ分析初心者におすすめです。

3 データ分析方法の選択

仮説を絞り込んだら、仮説を検証するためのデータ分析方法を選びます。

保有しているデータの種類と検証したい仮説から、どんなデータ分析方法が最適なのかを考えましょう。

また、実施しようとしているデータ分析にはどのような情報が必要なのか、抜け漏れがないように洗い出しておくことも重要です。

なお、明らかにしたい内容によってデータ分析方法は大きく異なります。

特に初心者の方でもオススメの分析方法は相関分析です。

例えば、売上と気温の関係などを数値化して相関度合いを把握することができます。

気になった方は是非下記の記事も読んでみてください!

相関分析とは 利用場面や相関係数の求め方、読み取りの目安など徹底解説!

正しく仮説を実証するために、何を明らかにすべきかを、事前によく考えることが重要です。

4 データ収集

データ分析方法を決めたら、分析方法に対応するデータを収集します

集めたデータはデータ分析方法に合わせてしっかり整理しておきましょう。

特に、データが不足していたり、正しくないデータを集めてしまうと、その後の分析結果に大きく影響を与えてしまいます。

もし、誤ったデータを集めていると、どんなに優れたデータ分析を行っていたとしても、その結果は誤ったものになってしまうからです。

特に多いのがアンケート調査などでの収集ミスです。

アンケートの選択肢で、抜け漏れがあったり、不備があったり、定義があいまいな言葉(回答者によって解釈が変わるもの)で作成されていると、せっかく収集したアンケートもあまり意味のないものになってしまう可能性があります。

特に、アンケート調査はあまり専門性が必要ないと思われているケースが多く、社内の担当者が片手間に作成してしまっているケースもよく見受けられます。

データ収集と整理は慎重に行うようにしましょう。

5 分析の実行

データ収集が終わったら、データ分析を行います。

データ分析といっても、必ずしもRやPythonなどのプログラミングが必要ではありません。

もちろん扱えたほうが良いに越したことはないのですが、まずはExcelでデータ分析ができるようにしておくとよいでしょう。

Excelでも、相関分析や回帰分析など基本的な統計分析が可能だからです。

分析の実験までの手順を正しく行えていれば、初心者の方でも十分使える分析結果が得られることと思います。

6 分析結果の評価

データ分析が終わったら、分析結果の評価を行います。

まずは、分析結果をデータ分析の目的や仮説と照らし合わせながら、現状を把握しましょう。

そして現状を把握したうえで、何が自社において足りないのかを考えます。

そうしたうえで、アクセスアップにはSEO対策が必要なのか、広告を打つのが優先的なのか、はたまたMAツールを使うのが良いのか、など正しい施策が見えてきます。

また、定期的に同一の分析を繰り返し行えば、時系列別の分析結果の比較も行えます。

他データや過去のデータと比較しながら分析結果を評価することで、有益な情報を見つけ出せるでしょう。

データ分析を行う際の注意点

ここからは、データ分析を行う際の注意点について解説します。

解明したい問題を明確にしてからデータ分析を始める

解明したい問題を明確にしてから、データ分析を始めることが重要です。

データ分析に慣れていないと、データ分析の目的を明確にする前にデータに手を付けてしまう場合が多いです。

しかし、始めからデータに手を付けてしまうと、データ分析を行っても必要な情報を得られず、時間を無駄にしてしまう可能性が高まります。

データ分析の目的や知りたい問題を明確にしても不安な場合は、データ分析を評価する際に用いる指標を事前に決めておきましょう。

指標を決めておくと、データ分析の目的と分析結果のミスマッチを未然に防げます。

データ分析は「データありき」で行うものではなく、「データ分析によって解明したい目的ありき」で行うものです。

データ分析には明確な目的設定が必要ということを念頭に置いて、データ分析を行うと良いでしょう。

データ分析は定期的に繰り返し行う

データ分析では、同一の分析を定期的に繰り返し行うことが重要です。

定期的に分析を行う際は、分析を行う度に新たなデータを加えましょう。

新たなデータを加えて分析することで、長期的な分析結果や分析結果の変動を確認できます。

また、定期的にデータ分析を行うと、分析時期が異なる分析結果と比較が行うことができます。

分析時期が異なる結果と新たな分析結果を比較することで、新たな情報を得られることもあるでしょう。

ビジネスにおけるデータ分析の活用例

ここからは、ビジネスにおけるデータ分析の活用例を紹介します。

人事業務

人事業務では、データ分析を従業員の能力把握のために利用することが多いです。

従業員一人一人の能力や個性を分析することで、最適な人材配置を見つけられたり、社員一人一人の評価をつけることができるようになります。

財務業務

財務業務では、会社の将来的な予算予測を行うためにデータ分析が用いられます。

会社が予算不足に陥ってしまうと会社の存続が危ぶまれるため、財務業務のデータ分析は正確性が非常に重視されます。

セールス業務

セールス業務では、データ分析を見込み客にいつアプローチをかけるのがベストなのかを判断するために利用されることが多いです。

サンプルとなる見込み客へのアプローチが多ければ多いほど、より確からしいアプローチのタイミングを知ることができます。

マーケティング業務

マーケティング業務では、マーケティングの影響力とマーケティング成功の関係性を確かめるためにデータ分析が用いられます。

どのような影響を与えるマーケティングが成功につながるのかを理解できれば、戦略的なマーケティングの実行も可能です。

まとめ

本記事では、ビジネスにおけるデータ分析の重要性やデータ分析の基本的な流れ、データ分析を行う際の注意点、ビジネスにおけるデータ分析の活用例について解説しました。

ほぼすべての職種や業種でデジタル化が推進し、あらゆる情報が手に入りやすくなった今日のビジネスシーンにおいて、データ分析について知ることは非常に重要です。

本記事を読んでビジネスに関するデータ分析に興味を持った方は、データ分析について深く学んでみてください!

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  • この記事を書いた人

にっしー

フリーランス3年目の29歳。 専門統計調査士など、統計に関する資格を複数保有。 自分が数学苦手だった文系だからこそ書ける、分かりやすい情報発信を心がけています。 著書『これから学ぶ人のための統計学超入門』 寄稿実績『知識ほぼゼロからデータ分析の専門家になる(週刊東洋経済)』、『50歳からの学び直し入門 (インターナショナル新書)』(一部)

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