今回は、統計学の基本となる確率について解説していきたいと思います!
この記事を読むと、以下のことが分かるようになります!
この記事を読むと分かること
- 確率とは
- 確率のキホン知識
- 数学的確率と統計的確率の違い
- 確率の求め方、注意点など
統計学を学ぶ根幹となる部分ですので、是非この機会に身につけちゃいましょう!
最後まで楽しんで読んでください!
確率とは
中学、高校などで習う確率ですが、「確率とは何か」といわれてちゃんと説明できる人は意外と少ないかもしれません。
確率とは、とてもざっくりいうと「あることが起きる結果の割合を数値化したもの」といえます。
確率を考える上で、重要な大原則があります。
- 確率は0~1の範囲である。(0%~100%)
- 確率0は絶対に起きないことを意味し、確率1は絶対に起きることを意味する。
- 確率は、過去の結果に影響されない。そのため、常に一定で変わらない。
この原則は、確率を考える上での基本の考え方ですので、ぜひこの機会に覚えておいてください!
試行と事象
確率を勉強するときによく出てくる言葉として、「試行」「事象」があります。
試行とは、実際になにかをやってみることです。
事象とは、試行をおこなった結果のことです。
Aの結果がBの結果に影響を与えない事象のことを独立事象とよび、同時に起きない事象のことを排反事象と呼びます。
試行か事象かで意味が全然違うので、誤った解釈をしないためにも、この言葉はしっかり覚えておきましょう。
数学的確率と統計的確率
確率を大きく分けると「数学的確率」と「統計的確率」の2種類に分けることができます。
数学的確率とは、理屈上の確率のことを指します。
例えば、コインは表と裏の2パターンがあるので、表が出る確率は2分の1です。
サイコロだと、1~6の数字があるので、2が出る確率は6分の1です。
このような理屈上の考え方のことを数学的確率といいます。
一方、統計的確率とは、結果やデータを基に算出した確率のことを意味します。
例えば、コインの表裏を10回投げただけなら、表7回裏3回などの偏った結果になることも多いですが、
コインを100万回投げたとすると、表裏それぞれの出る割合は2分の1に近いものになるというような考え方です。
このような考え方を統計的確率と呼びます。
ちなみに、このコインを投げる回数を増やすほど本来の確率2分の1に近づくといった考え方のことを大数の法則と呼びます。
大数の法則については、以下の記事で詳しく説明しますので、興味のある方は是非読んでみてください!
確率の求め方
続いて、確率の求め方について説明していきます。
確率の算出方法は以下の通りです。
確率の算出方法
「事象Aが起きる確率 = 事象Aが起こる場合の数 ÷ すべての場合の数」
例えば、サイコロを1回投げて2が出る確率を考えてみましょう。
サイコロを1回投げて出る可能性のある目は以下の通り。
1,2,3,4,5,6
ここで2が出る場合の数は1ということが分かります。
また、全ての場合の数は1~6までなので6です。
つまり、サイコロを1回投げて2が出る確率は、1÷6=1/6ということになります。
続いて、サイコロを2回振ったときに2回とも3が出る確率について考えてみましょう。
少し数が多くなりますが、サイコロを2回降った場合のすべての場合の数を書いてみると、以下の通りです。
(1,1)(1.2)(1、3)(1、4)(1、5)(1、6)
(2,1)(2.2)(2、3)(2、4)(2、5)(2、6)
(3,1)(3.2)(3、3)(3、4)(3、5)(3、6)
(4,1)(4.2)(4、3)(4、4)(4、5)(4、6)
(5,1)(5.2)(5、3)(5、4)(5、5)(5、6)
(6,1)(6.2)(6、3)(6、4)(6、5)(6、6)
全ての場合の数は36通りであることが分かります。(6通り×6通り=36通りです。)
この中で、2回とも3が出ているのは、(3,3)の1つだけです。
つまり、サイコロを2回振って、2回とも3が出る確率は、1÷36=1/36ということになります。
確率の注意点
確率を計算するうえでの注意点があります。
それは起きた結果が同時に起こることはないということです。
サイコロでいうと、1の目と2の目が同時に出ることはない、というイメージです。
また、起きる結果に偏りがないこと。
例えば、1の目が出やすいサイコロなどでないということです。
このような前提があることを踏まえて確率を計算していきます。
ちなみに、このように偏りがなく同じように起こることを、「同様に確からしい」というふうにも言います。
条件付き確率とは
条件付き確率とは、Aという事象が起きた条件下でBという事象が起きる確率のことです。
以下の記事で、詳細や問題の解き方についても説明しています。
ちなみに、条件付確率は、統計検定2級でかなり頻出のテーマですので、受験予定がある方は是非上記記事を読んでみてください。
まとめ
確率は、数学の中でも特に私たちの生活に密接した分野ではないかと思います。
例えば、天気予報の降水確率や、ギャンブルにおける確率など、様々なところで確率が活用されています。
確率の知識を知ることで、その事象が偶然起きたのか、はたまた必然だったのか、など物事の本質を知るうえで役に立てることができます。