こんにちは!統計ブロガーのにっしーです!
今回のテーマは、人気上昇中の資格である「統計調査士」です!
統計調査士について学ぶと、統計の基礎に加え、社会調査の基本も学べるので、実務でも幅広く役立てることができる◆です!
是非最後まで楽しんで読んでいただけますと幸いです!
この記事を読むと分かること
- 統計調査士とは
- 取得するメリットは
- 試験の難易度
- 勉強、試験対策の具体的な方法
- オススメの参考書
統計調査士とは
統計調査士は、統計質保証推進協会が実施している統計検定の一種です。
統計検定の公式HPでは、統計調査士の試験について以下のように書かれています。
統計検定3級合格程度の基礎知識に加えて、社会人に求められる公的統計の理解とその活用力の修得を評価します。http://www.toukei-kentei.jp/about/tyousa/
また、統計調査士の上位資格である専門統計調査士の資格を得るためには、統計調査士の資格も必須です。
試験時間は60分で、問題は30問程度。全問選択式の問題です。
各問題の配点は公開されていませんが、70%以上程度の正答率で合格なので、だいたい21問以上合っていれば合格になるのではないかと考えられます。
現在も人気急上昇中の統計検定
2011年から始まった統計検定の受験者数は、現在でも伸び続けています。
2011年は1097人だった受験者数が、2019年では7252人と7倍近くにまで伸びていることが分かります。
5Gが解禁すると、データビジネスがより盛んになると考えられるため、統計検定は現在注目されている資格試験の一つです。
試験の難易度は?
2019年11月試験の受験者数は450人。うち合格者は240人ということで、合格率は約53%です。
受験者の2人に1人以上は受かっているということですね。決して難易度が高い試験ではありません。
私自身も受験してみて感じたのは、以下のような印象でした。
- 3級に統計調査全般の要素を加えた
- 2級レベルの計算問題は出てこない
個人的には、難易度は統計検定2級と3級の間の難易度の試験といったような印象でした。
試験にかかる費用
統計検定全般の受験料は以下の表の通りです。
※統計検定の公式サイトの情報をもとに作成
統計調査士の場合、CBT受験で7000円となります。
※CBT受験・・・コンピュータを使った試験のこと。Computer Based Testingの略。
統計調査士取得のメリット
次に、統計調査士をとればどんなメリットがあるのかをご紹介します。
幅広いビジネスで役立つスキルが身につく
統計調査士を勉強すると、統計検定3級レベルの統計知識に加え、基礎的な統計調査に関する内容も理解出来ます。
たとえば、アンケート調査をするときの注意点や、プレゼン資料を作る際の適切なグラフの選び方、読み取り方などのビジネスのキホンに通ずる知識、そのほか統計に関する教養など、業種を問わずあらゆるビジネスで幅広く活用できる知識が身につきます。
そのため、統計調査士の資格を取ることは、ビジネスのキホンを学ぶという点でもうってつけの資格でもあります。
データに騙されにくくなる
統計学では有名な「数字はウソをつかないが、ウソつきは数字を使う」という言葉があります。
私たちは、日常生活の中で様々なデータを目にします。
そのようなデータの中には、文章を書いている本人の持っていきたい結論に合わせてデータがゆがめられているケースも往々にしてあります。
統計調査士の勉強をすることで、統計データに関する知見が増え、データそのものの背景にまで目を向けられるようになります。
たとえば、「調査対象にする標本の数が十分であるかどうか」「信頼性の高い出典元からの引用であるか」といったように、ただ結果を見ただけで判断しない用心深さが身に付きます。
世の中に蔓延る不自然なデータに騙されにくくなることも、統計調査士を学ぶメリットの一つです。
就職に有利になる
統計調査士は立派な資格ですので、取得すれば履歴書に記載することが出来ます。
統計調査やデータ分析に関わる仕事なら間違いなくプラス評価につながる資格といえるのではないかと思います。
希望職種が異なる場合でも、そもそもデータ分析の重要性が国内で高まっているので十分アピール可能な資格です。
私自身、メーカーで100人以上の求職者の面接を実施してきた元人事担当者ですが、他の人があまり持っていない資格が履歴書に書かれていると、その求職者のことが印象に残ったり、面接でその資格について、ついつい聞きたくなってしまいます。
こうして話題作りにもなりますし、「珍しい資格を持っている人だ!」と覚えてもらいやすくもなり、就職活動においていいことだらけです。
転職に備えてスキルを身につけておくために取得するのもアリだと思います。
統計調査士の手帖がもらえる。
統計調査士に合格すると、下のような統計調査士の手帖が後日郵送で送られてきます。
これはオマケのようなモノですが、何もないよりはやっぱり嬉しいです。笑
自分は「統計調査士」と胸を張って名乗っていいんだ!と改めて感じる瞬間です。
統計調査士の試験対策方法
統計調査士対策にオススメの本
統計調査士の勉強を始めるときにまず困るのが、公式のテキストがないことです。
統計検定の1~4級については、日本統計学会公式認定の教科書がありますが、統計調査士という試験には対応した公式のテキストがありません。(2020年4月現在)
※待ちに待った統計調査士の公式テキストが出版されました!!これは嬉しい!(2022/4/9)
また、公式の過去問題集も出ています!
実際に、私もこの過去問題集は使い倒しました。
まだニッチな資格だからか、公式以外のテキストはほぼ皆無に等しいくらい少ないです。
他の対策本があまりにもなさ過ぎるため、統計調査士の受験を考えている方にとってこの過去問題集を買うことは必須だと言っても過言ではありません。
とりあえず、テキスト+過去問集で対策しておけば間違いありません。
もし上記2つだけで不安な方は、以下のテキストもオススメです。
『統計調査法: 社会科学のためのデータサイエンス』
同志社大学の鄭先生が書いた本で、社会調査士資格取得カリキュラムにも対応した教科書であり、より実務的な社会調査について学ぶことが出来ます。
鄭先生の本は何冊か読んだことがあるのですが、どれも分かりやすく詳しいので、統計検定取得にとどまらない実践的な社会調査スキルを身につけたい方にもオススメです!
ひたすら過去問を解く
私が行った試験対策は、ひたすら過去問を解く。
至ってシンプルですが、ほとんどこれだけです。
より詳しく勉強手順を説明すると、以下の手順です。
対策手順
- まず過去問3年分に一気に取り組む。
- 分からなかったところにチェックをつける。(選択式でたまたま合ってた問題もチェックをつける)
- チェックをつけた問題の解説を読んで、納得出来るかどうか確認する。
- 納得出来ない箇所は、対策コンテンツやインターネットで調べて理解出来るようにする。
- 分からなかったところを繰り返し解いていき、分からない問題を減らしていく。
シンプルですが、私自身これだけで合格点には十分達することができました。
統計調査士の試験は高度な数学の知識も必要ないので、調べても理解不能なレベルの問題は少ないと思います。
全てを完璧に覚え切れていなくても合格は可能ですので、なるべく分からないところを一つでも減らしていくという作業が大切です。
統計検定3級レベルの語句、計算を解けるようにする。
前述の通り、統計調査士は統計検定3級の知識や計算に加え、公的統計などの統計調査に関する知識を加えた試験です。
そのため、統計検定3級レベルの語句はまず理解するようにすることが先決です。
・代表値、ヒストグラム、標準偏差、分散、四分位数、ジニ係数、ローレンツ曲線、標準偏差、場合の数、確率など
これらの語句や計算について、問題で出てきたら分かる程度の理解はしておいたほうがいいです。
「初めて統計を学ぶ!」という方は3日での取得は厳しいかもしれませんが、「もともと統計検定3級レベルの知識がある!」という方なら3日間の勉強でも取得は可能だと思います。
過去問を見れば分かるのですが、統計調査士の試験のうち、2~3割程度は勉強しなくても分かる常識レベルの問題も含まれています。
そのため、初学者の方でも1ヶ月あれば十分取得可能な資格だと私は考えています。
統計調査士対策に役立つオススメWebサイト
公式問題集の解説を読んでも分からなかったときには、以下のサイトを参考にしていました。
【統計学の時間】https://bellcurve.jp/statistics/course/
統計学を学んでいる方にとっては、とても有名なサイトです。
語句の意味が分からなかったときは、このサイトをみれば大体載っていると思います。
統計調査士だけでなく、統計検定2級、3級の勉強をされている方にも多く支持されている素晴らしいサイトです。
また、3級や統計調査士レベルの語句については、当ブログでも色々紹介しています。
サイト内をご覧いただければ統計調査士や統計検定の勉強にもなると思いますので、是非ご活用ください!
統計調査士はオススメの資格!
データ分析の重要性が高まっている現代、統計調査士の資格を持っていることへの評価は今後も高まっていくのではないかと考えられます。
また、自らの統計の知識を確認するという意味でも、統計調査士の取得はいい勉強になりました。
受験料も7000円とビジネス系の資格としてはリーズナブルで、非常にコスパの良い資格だと思います。
統計に興味がある方は、是非取得することをオススメします!
↓この記事を読んだ方の多くは、以下の記事も読んでいます。