データ分析

データサイエンスとは 概要やビジネスでの活用イメージを分かりやすく解説!

こんにちは。統計ブロガーのにっしーです!

最近よく「データサイエンス」という言葉を聞きます。

データに関することなのは分かるけれども、具体的にどんなことなのかよく分からないという方もおられるのではないでしょうか。

また、統計学と何が違うのと思う方もおられるかもしれません。

そこで今回は、データサイエンスとは何なのか、初心者の方でも分かるように解説していきます!

この記事を読むと、以下のことが分かるようになります!

この記事を読むと分かること

  • データサイエンスとは
  • 統計学とデータサイエンスの違いってなに
  • データサイエンスが注目される理由

是非最後まで読んでみてください!

データサイエンスと統計学の違い

データサイエンスとは、統計学や情報工学などを用いて、ビックデータの分析や解析をおこない、有益なデータを引き出す研究分野です。

データサイエンスにおいて、統計学は必要な知識になります。

一言でいうと、「色んなデータから価値を生み出す」のがデータサイエンスです。

社会基盤のデジタル化が進むにつれ、行動データや購買データなどがデータ上に蓄積されていきます。

最近話題のメタバース、VR、AR、ブロックチェーンのようなテクノロジーも、すべてデータがもととなっています。

デジタルに触れる機会が増えれば、さらにデータがたまっていきます。

データが増え続けて、需要があるかぎりデータサイエンスの市場価値はどんどん上がっていく分野です。

もし、テクノロジーが進歩し、メタバース、VR、ARが何かのテクノロジーに置き換わっても、データに触れる機会は減ることはありません。

データサイエンスは、すべてを支える基盤といえるでしょう。

データサイエンスが注目される背景

データサイエンスは新しい言葉と思われがちですが、コンピュータ科学者であるピーター・ナウアが1974年に出版した書籍の中で使用した言葉として知られるようになりました。

ビッグデータを集めやすくなった

データサイエンスが注目されるようになった理由は、インターネットの普及です。

パソコンを個人でもつ時代になり、スマホやSNSの普及により、インターネットが生活に必要不可欠なものとなっています。

特に近年、クラウド環境やネットサービスが充実してきたことで、ビッグデータが蓄積されやすくなっています。

さらに、分析ツールの技術が発達し、情報を高速で集められるようになりました。

収益につなげられるようになった

ビッグデータをうまく活用することによって、購買に至るまでのプロセスを知ることや、顧客の新しい趣向を見つけることができます。

それにより、顧客満足を上げ、より高い収益につなげられるようになりました。

企業や組織の競争力の向上に、ビッグデータの活用は重要なものとなっています。

データサイエンティストに求められるスキル

データサイエンスを扱うデータサイエンティストには、3つのスキルが求められています。

①データサイエンススキル
集めたデータを適切に解析するために、統計学、機械学習の基本的な概念、データ分析の基礎知識など

②データエンジニアスキル
データやデータベースに関する基礎知識、数十万件程度のデータ加工技術、セキュリティの基礎知識など

③ビジネススキル
課題を解決したい業務全般に関する知識、課題を解決に導くための論理的思考、分析結果をわかりやすく伝えるプレゼンスキルなど

データサイエンティスト協会では、「データサイエンティスト スキルチェックリスト」というものがありますので、どんな領域まで必要なスキルなのか気になる方は、参考にご覧ください。

ちなみに、データサイエンティスト協会とは、高度IT人材の育成と業界のはってへの貢献、啓蒙活動を行っている団体です。

著書「イシューからはじめよ」「シン・ニホン」で有名な安宅和人さんも理事を務めており、安宅さんはデータサイエンスの分野で活躍されている一人です。

データサイエンティストの仕事内容

データサイエンティストの仕事は、多岐にわたります。

課題の抽出

企業、組織が抱えている課題を抽出することから始めます。

業界の知識や市場の動向は、最低限知っておかなければなりません。

それを踏まえた上で仮説を立てて、課題を解決するためにどのようなデータが必要なのか考えていきます。

データの収集・分析・加工

課題解決に必要なビッグデータを集めていきます。

そのまま活用できないデータが多いので分析できるように加工したり、データを集めるためのプログラムを設計したりします。

分析の結果、どのようにビジネスにいかすことができるか、論理的な思考力が試されます。

課題の提案

最初に立案した仮説に対して、どのような結果を導き出すことができたのか分かりやすく可視化してく提案します。

結果を単純に伝えるだけでなく、そこから考えられる問題解決の対策や方向性を提案するプレゼンスキル、コミュニケーションスキルが必要です。

さらに、データサイエンティストについてもっと知りたい方は、21世紀で最もセクシーな職業「データサイエンティスト」の記事もお読みください。

データサイエンスが求められる役割

データサイエンスが活用されている分野をご紹介します。

医療

薬の開発では多くのデータや検証を行います。

症状やデータから病気になる確率を判定することや、健康上のリスクとなる原因を発見することで、病気を未然に防ぐこともでてきます。

新型コロナウイルスの場合、厚生労働省がLINEを使用して集めた情報をもとに、感染対策をとったのもデータサイエンスの領域です。

教育

eラーニングによる学習では、学習の進み具合や各ステップの得点が学生ごとに管理されています。

このデータを用いて、間違いやすい問題を発見したり、学生に苦手を克服するためのアドバイスを提供したりすることができるようになりました。

小売

コンビニエンスストアやスーパーマーケットで早くからPOSによる購買データの集積や在庫・発注管理などがおこなわれています。

また、ECサイトやオンラインショッピングでのマーケティングに関する分析も進化しています。

ネット通販の代表であるAmazonは、最大規模の顧客データを保持し、データを活用することで、さらに売り上げを伸ばしています。

飲食

飲食チェーンや宿泊施設などのサービス業界も、小売業と同様に決済で電子マネーやポイントカードが利用されるようになっています。

それにより、顧客ごとの購買行動や来店履歴などを分析できるようになりました。

店舗スタッフのシフトや仕入数を調整することで、廃棄ロスや欠品による機会損失を減らすなどことができます。

データサイエンスの未来

2030年にはIT人材が50万人不足すると経済産業省が発表しています。

国も企業も人材育成に力を入れており、データサイエンスを学べる大学も増えてきています。

早稲田大学は、2021年4月より「データ科学認定制度」を創設し、全学生に向けたデータ科学教育を展開しています。

他にも、滋賀大学、横浜市立大学、武蔵野大学、立正大学の4校はデータサイエンス学部があり、志願者数は増えています。

データサイエンスは、課題解決や価値創造を行うとともに、キャリアの可能性を広げることに期待できます。

ビジネスとは関係ないようなデータでも、分析によって新たなビジネスにつながる可能性があります。

たくさんのデータが集まることで、どんどん精度も高まっていきます。

私たちのよりよい暮らしや社会へ貢献をしていくために、データサイエンスの活用が重要となってくるでしょう。

気になった方は、是非この機会にデータサイエンスを学んでみてください!

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  • この記事を書いた人

にっしー

フリーランス3年目の29歳。 専門統計調査士など、統計に関する資格を複数保有。 自分が数学苦手だった文系だからこそ書ける、分かりやすい情報発信を心がけています。 著書『これから学ぶ人のための統計学超入門』 寄稿実績『知識ほぼゼロからデータ分析の専門家になる(週刊東洋経済)』、『50歳からの学び直し入門 (インターナショナル新書)』(一部)

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