先日ビジネス数学検定1級に無事1発合格することが出来ました!
今回は、ビジネス数学検定1級に合格するために行った勉強法を含め、ビジネス数学検定について解説していきます。
この記事を読むと分かること
- ビジネス数学検定とは
- 数学検定とビジネス数学検定の違い
- ビジネス数学検定取得のメリット
- ビジネス数学検定1級取得のための勉強法
是非最後まで楽しんで読んでいただければ幸いです!
ビジネス数学検定とは
ビジネス数学検定とは、(公財)日本数学検定協会が開発したビジネスマン向けの数学力を測定する試験です。
ビジネス数学検定では、ビジネスで求められる以下のような5つのチカラを測定します。
- 物事の状況をつかむ「把握力」
- 規則や変化、相関性を見抜く「分析力」
- 最適解やアプローチ方法を見抜く「選択力」
- 過去のデータをもとに未来を見通す「予測力」
- 情報を正確に伝える「表現力」
(参考)ビジネス数学検定2級公式テキストより
数学検定とビジネス数学検定の違い
よくある質問として、「数学検定とビジネス数学検定は一体何が違うのか?」という話があります。
実は、数学検定とビジネス数学検定を実施している団体は同じ(日本数学検定協会)です。
数学力の中でも、ビジネスの場面で役立つスキルに特化させたのが、ビジネス数学検定です。
具体的には、損益分岐点の計算であったり、作業工程把握、財務諸表分析、統計データに基づく予測など、ビジネスの場面でよくみる数字に関わる問題がメインになっています。
ビジネス数学検定の詳細
ここからは、ビジネス数学検定について、詳しく解説をしていきます。
試験の対象者
ビジネス数学検定には、1級・2級・3級の3種類があります。
それぞれの対象は以下の通りです。
- 3級:新入社員や学生クラス向け
- 2級:中堅社員・リーダークラス向け
- 1級:管理職、マネジメントクラス向け
ご自身の状況にあわせて必要なスキルを学べる級から受験してみることをオススメします。
試験の難易度
ビジネス数学検定の難易度は、数学検定と比較するとかなり簡単だと思います。
実際、数学がそれほど得意ではない私でも3日程度の詰め込みでビジネス数学検定1級を取ることが出来ました。
※統計検定2級レベル、簿記3級レベルの知識があった状態で受験しています。
そしてややこしいのが、「数学が出来れば解ける!」と言った問題ばかりではないということです。
ビジネスの場面に即した問題が出るので、そもそも各用語への理解がなければ計算方法が分からないといった問題もあります。
具体的な対策方法については、のちほど詳しく解説します。
試験時間、問題形式、合格ライン
試験時間は、2級、3級は60分、1級は90分です。
いずれの級も、5者択一問題30問で、合格ラインは70点/100点です。
1級まで全て選択問題だという点も、比較的簡単な理由です。
受験方法
受験の際は、ビジネス数学検定の公式サイトから申し込みましょう。
受験方法は、インターネットを使った試験です。
受験環境さえあれば自宅での受験も可能です。
試験にかかる費用
ビジネス数学検定にかかる受験費用は以下の通りです。(税抜き)
- 3級:4000円
- 2級:6000円
- 1級:8000円
級のレベルが上がるにつれ、受験費用も高くなります。
ビジネス数学検定取得のメリット
ビジネスの場面で出てくる数字に強くなる
ビジネス数学検定では、簿記や統計に通ずる知識も問われます。
財務諸表の読み取りなど、会社の数字について法海が深まることはビジネスマンににとって大変有意義です。
実際、ちゃんと勉強している人じゃなければ、意外とキャッシュフローや損益分岐点といった会計の基本部分を知らない社会人も多いと思います。
また、統計学の知見は図表を使ったプレゼンテーションをするときや、人のプレゼンを聞くとき、資料を見るときに正しく読み取ることが出来る、また騙されにくくなるなど、社会人にとってメリットが大変多い学問です。
統計検定受検者も年々増えていることからも近年重要性が認識されている学問とも言えますね。
そういった学問に通ずるようなビジネスにおける数字への理解はあらゆる職種で役立つものだと考えられます。
そのため、ビジネス数学検定は有意義な資格であると言えます。
転職で有利になる
ビジネス数学検定を持っていることで、会社の数字に対してある程度理解があるということを示すライセンスになります。
その他のスキルにあまり差がなく、財務諸表を理解している人財、理解していない人財、二人がいたときにどちらを採用するかというと、間違いなく前者だと思います。
また、数学が苦手な採用担当者からすると、こういった資格を持っているだけで「賢そう!」と思ってもらいやすいです。
実際、(筆者の経験では圧倒的に)採用担当者は文系出身の方が多いので。。笑
珍しい資格を持っているとシンプルに話のタネにもなるので、オススメです!
ビジネス数学検定1級取得のための勉強法
出題範囲の把握
合格するためには、まず出題範囲を理解することが大切です。
ビジネス数学検定の1級の出題範囲は以下の通りです。
把握力 | ・集合の把握 ・論理的な文章把握 ・グラフからの相関関係の把握 ・高度な統計処理 ・作業工程の把握 ・品質管理 など |
分析力 | ・損益分岐点分析 ・財務諸表分析 ・キャッシュフロー現在価値分析(DCF法・NPV法・IRR法) ・クリティカルパス分析 ・ポートフォリオ分析 など |
選択力 | ・確率や期待値による選択 ・株式投資の指標 ・財務諸表分析や投資指標を基にした選択 ・デシジョンツリーを用いた選択 ・ゲーム理論 など |
予測力 | ・加重平均を用いた予測 ・相乗平均を用いた予測 ・統計に基づく予測 ・複数のデータに基づく予測 ・マクロ経済学による予測 ・ミクロ経済学による予測 など |
表現力 | ・バブルチャートによる表現 ・ベン図による表現 ・対数グラフによる表現 ・統計分析の結果の表現 ・三次元グラフによる表現 など |
(参考)ビジネス数学検定の公式サイトをもとに作成
これらの用語を見て意味がよく分からない部分があっても大丈夫です。
私自身も理解不足な部分が多々ありましたが、公式テキストを使って勉強をすれば問題なく合格することが出来ました。
勉強した後であらためて上の出題範囲表を確認し、どんな問題がでて、どう解けば良いのかのイメージができるくらいになれば万全でしょう。
ビジネス数学検定1級には問題集がない!?
私自身ビジネス数学検定1級を受けてみようと思いテキストを調べたところ、なんと1級の専用テキストはありませんでした!(2022年3月時点)
仕方ないので2級の公式テキストで勉強しました。(2級、3級は公式テキストが出ています)
ちなみに、以下のような公式テキスト(級指定なしの本)もありましたが、2007年と古いので、私は使用せずに2級の公式テキスト一本ゴリ押しで受験に臨みました。
その分、2級の公式テキストは3日間徹底的に取り組み、テキストに出てくる用語や計算式などを詰め込んだ上で臨みました。
最初は「テキストがないのにどうやって対策したらいいんだ。。」という感じでしたが、結果的には2級のテキストを完璧にすれば、1級は問題無く合格出来るレベルの試験だったと思います。
逆に言うと、公式のテキストがないため、ビジネス数学検定1級、2級を取得したい方にとって、以下の2級公式テキストを買うことは必須条件だと言えます。
受験を考えている方は、まずはテキストを手に入れるところから始めましょう。
ビジネス数学検定対策の流れ
私は以下の流れで対策を行い、無事一発合格することができました。
- 2級の公式テキストを手に入れたら、全40問を全て解いていきます。
- 分からなかった箇所はマークしておき、解説を確認
- 解説を読んでも分からなければインターネットで調べる
- 間違えた問題を再度解く
あとは、2~4をひたすら繰り返します。
最終的には、テキストに出てくる用語や計算式は全て覚える!
めちゃくちゃシンプルですが、このようなパワープレーで合格出来ました。
暗記ゲーでなんとかなる難易度の試験です。
計算式を覚えてなければそもそもお手上げな問題もあるので、頑張って覚えましょう。
ちなみに、1級の範囲では2級のテキスト以外のことも出てきます。(当然ですが)
1級の内容を2級のテキストで対策しているわけなので、せめて「2級の内容を全て覚える!」というくらいの意気込みが大切です。
2級に合格するだけなら、8割くらい覚えれば合格出来ると思います。
自信が無い方は3級からの受験がオススメ!
タイトルにビジネス数学検定を「3日で取得」と書きました。
これ自体は本当なのですが、少し前提条件があったうえでの話となります。
私はもともと統計検定2級と、簿記3級レベルの基本知識がありました。
また、統計学を勉強し始めてから数学に対する苦手意識も少なくなりました。
この経験から、数学が苦手でなく、簿記と統計それぞれ3級程度の素養がある方であれば、3日での取得も可能だと思っています。
逆に「数学が本当に苦手で、、、」という方は、3日での取得は難しいかもしれません。
しかし、高度な計算が要求されるわけではないので、数学が得意でない方でも1ヶ月頑張れば十分合格可能なレベルだと思っています。
計算力というよりかは、用語の理解と、その計算式を覚えるという暗記力の方が大切だからです。
実際、計算には電卓が使えるので全く心配いりません。
とはいえ、数学に苦手意識がある方は、まず3級のテキストから段階的に勉強してみることをオススメします!
3級でも普段から数字を意識していない方からすると十分学びが多いと思います。
簿記や統計の範囲とかぶるところも多いので、ビジネス数学検定を勉強することでそれらの知識がついていくという点も一石二鳥です。
焦らず、欲張らずに自身のレベルに適した試験を受けていきましょう!
Udemyで数学の講座を受けるのもオススメ!
「数学に苦手意識がある」「独学じゃ絶対無理!」と言う方は、Udemyなどでビジネスの数字に関するセミナーを受けてみるのもオススメの手段です。
英会話などと違って、数学に関して学べるスクールは比較的少なく、かつ高額だったりします。
また、ビジネス数学検定に合格するレベルであれば、正直そういったスクールに通うほど高度なレベルは求められません。
受講するとしてもオンライン講座、あとは公式テキストだけで十分でしょう。
Udemyで、「ビジネス 数学」「会計 基本」など自分の弱いテーマで調べてみて、良い講座あれば受講してみてください!
まとめ
ビジネス数学検定を勉強したことで、会計やビジネスの数字の読み取りに関する理解が深まったと実感しています。
実際にビジネスの場面で出てくるような形の問題も多いので、カタチだけの資格になりにくく、実務の現場で役立ちやすいというのもオススメポイントです。
気になった方は、是非取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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